本分野においては、将来のエネルギーシステムの中核となることが期待される水素エネルギーシステムに着目したプロジェクト研究を推進する。水素は材料と特異な相互作用を行い、いわゆる水素脆性や水素誘起割れなどの未だ解明されていない材料強度学的課題がある。水素エネルギーシステムの信頼性・耐久性を確保するための材料強度学的研究、ならびに将来のエネルギーシステムを担う新規材料創成のための研究を推進する。
水素系燃料を利用した次世代発電技術である固体酸化物燃料電池(SOFC)/固体酸化物電解セル(SOEC)の実用化のためには、高い性能はもとより信頼性ならびに耐久性の確保が最も重要かつ緊急の課題となっている。本研究グループでは、SOFC/SOEC性能向上に加えて信頼性・耐久性に及ぼす材料・機械・電気・化学的因子聞の相互作用(MECh Interactions)の影響に関する検討を系統的に行い、標準特性評価試験法や耐久限界評価試験法の確立ならび劣化メカニズム解明に基づく長期信頼性の確保に向けた研究を推進している。世界に先駆けた模擬環境下における特性実験や、応力・変形解析や分子計算等を用いた数値シミュレーシヨンによる解析を組み合わせたアプローチを展開している。加えて、SOFC/SOEC作製法の開発、特に電解質薄膜化法に関する検討を行い、作動温度の低減を目的とした研究を推進している。